カダヤシ:侵略的外来種の正体-メダカとの違い

魚類

このページでは、カダヤシ:侵略的外来種について解説します!

カダヤシとは…、カダヤシ目・カダヤシ亜目・カダヤシ科に属する魚の一種で、メダカではありません。

どちらも、日本の水辺にすむ野生の小魚なので、間違われることが多いのですが、日本の在来種のメダカは、「ダツ目・メダカ科」に属する魚であり、分類上もカダヤシとは異なります。

日本の在来種:キタノメダカ
北米原産の外来種:カダヤシ

侵略的外来種:カダヤシの正体とは

カダヤシは、北米原産の小魚であり、人為的に持ち込まれた侵略的外来種」です。

カダヤシは汚れた水にも強く、高い繁殖能力をもつために、「マラリア」の媒介となる、蚊の幼虫「ボウフラ」を食べつくす。「蚊を絶やす=カダヤシ」として日本に持ち込まれました。

1970年頃から世界的に「マラリア」を媒介する蚊を絶やすために「カダヤシ」を放流する事業がおこなわれていました。

カダヤシのメス

カダヤシはその繁殖力と環境への適応力の高さから、日本でも沼地や小川などに生息するようになりましたが…、

カダヤシの放流によって在来のメダカが激減するという悪影響がでてしまい、現在では「カダヤシ」は「特定外来生物」として飼育・保管・放流などが外来生物法で禁止されています。

カダヤシの強い生命力と攻撃性

カダヤシのオス「よくみるとグッピーに似ている」

カダヤシは別名:タップミノーと呼ばれる北米原産の小魚で、メダカの近縁種ではなく、どちらかというと「グッピーの近縁にあたります。

「蚊を絶やす」ことを目的に、世界中で放流されたカダヤシですが、その強い生命力と攻撃性によって、在来種に与える悪影響が問題とされています。

カダヤシの高い繁殖能力

メダカが卵生であるのに対して、カダヤシは胎生であり、カダヤシのメスは体内で卵を孵化させて、直接仔魚を産みます。

メダカは卵を産み付けるための水草などを必要としますが、カダヤシは胎生のため、場所を選ばずに繁殖することができます。

カダヤシの攻撃性

カダヤシ」は肉食性が強く、その名の通り蚊の幼虫である「ボウフラ」を好んで食べるほか、小型の水生昆虫、メダカの卵、メダカの稚魚なども食べてしまいます。

カダヤシとメダカの違い:みわけ方

キタノメダカ(日本海側:東北・北陸地方)

ミナミノメダカ(本州の太平洋側・中国地方・四国・九州・南西諸島)

カダヤシ(北米産の外来種)

カダヤシのオス
カダヤシのメス

カダヤシとメダカの見分け方(オス)

カダヤシのオスの尻びれには、体内受精をおこなうための交接脚(ゴノポディウム)と呼ばれる形状になっており、特徴的です。

※メダカのオスに交接脚はありません。

カダヤシのオス
キタノメダカのオス

カダヤシとメダカの見分け方(メス)

カダヤシのメスは見た目からしてメダカとは異なり、体のサイズがメダカよりも大きいです。

  • メダカのサイズ:約3センチメートル
  • カダヤシのメス:約5センチメートル

カダヤシのメスはおなかの部分が膨らんで丸みを帯びており、形もメダカとは違います。

カダヤシのメス
キタノメダカのメス

カダヤシとメダカの関係性

山口県立厚狭高等学校の研究によると、一概にカダヤシがメダカを駆逐するとは言い難いようで、もともと「カダヤシ」は北米南部の暖かい地域に生息していた種のため、日本の低温下ではメダカのほうが生存力が高いようです。

日本の温暖な地域:南西諸島などでは、日本のメダカが「カダヤシ」に取って代わり、さらに「グッピー」が繁殖を広げている状況があるようです。

カダヤシがメダカを駆逐したのか?

日本のメダカも元々は熱帯地方に分布の中心がある魚であるため、北海道には元から生息しておらず、産卵には25℃以上の高水温が必要となります。

そもそも、メダカは全国に均一に分布している種ではなく、関東以北では元から局所的にしかみられない魚なのです。

カダヤシ」がメダカを駆逐する元凶であるかのように言われがちですが、実は、カダヤシの生息しない地域でもメダカの減少がみられており、その要因は「環境の変化によるものが大きいのではないか」と考えられています。

カダヤシとメダカの生存能力の違い

カダヤシとメダカでは、一概にカダヤシの方が生存能力に優れているわけではなく、メダカの方が優位種として生息している場所も多くあります。

遊泳能力においてはメダカの方がカダヤシよりも優れており、流れの速い水域でもメダカは侵入することができます。

汚染耐性に関しては、メダカの卵は汚染に弱いですが、成体ではどちらも汚染に対しては有意差がありません。

カダヤシとメダカの生息条件の違い

カダヤシメダカの生息できる条件には違いがあり、カダヤシは寒さに弱く、5℃以下の低温に弱く、水温が低すぎると越冬できずに全滅してしまいます。

メダカはが生息できる条件は、産卵時の25℃以上の水温と植物質の餌や流水、産卵のための水草などです。

カダヤシのまとめ

カダヤシ」は、北米原産の肉食性の高い小魚で、メダカと間違われることの多い種です。

カダヤシは「外来特定生物」に指定されているため、輸入・販売・頒布・譲渡・飼育が禁止されています。

「カダヤシはメダカを駆逐した元凶」のように言われることがありますが、メダカの減少している原因は状況によって異なります。

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